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歯周病がアルツハイマー病を悪化させる!

感染症としての歯周病をしっかりと理解しよう!

近年よく耳にする腸内フローラ。実は、お口の中にだってフローラがあります。
大人の口の中には、300~700種類の細菌が生息していると言われます。
歯をよく磨く人で1000~2000億個、あまり歯を磨かない人では4000~6000億個
さらにほとんど磨かない人では1兆個もの細菌が住み着いているそうです。

口の中の細菌と言えば、歯周病菌、虫歯の原因菌、その他にもカンジダ菌、黄色ブドウ球菌、緑膿菌、肺炎桿菌、全身疾患の原因菌(フソバクテリウムなど)も含まれています。

歯周病菌はどこからくるの?

歯周病菌は、細菌が外部から侵入して口腔内で増殖する事によって感染し、発病します。その為、夫婦間、親子間で感染、伝染する可能性があることから、家族全体を対象として治療を行う事が理想的です。

歯周病を重症化させる細菌・レッドコンプレックス

アメリカ、フォーサイスデンタルセンターのスコランスキー博士らにより、歯周病に関連が深い口の中の細菌のクラス分けがされています。(左表参照)。
これらのうちで、最も関連が深いとされる3菌種(P.g菌、T.f菌、トレポネーマ・デンティコーラ=以降 T.d菌)は、「レッド・コンプレックス」と呼ばれます。
これらの菌にアグリゲイティバクター・アクチノミセテムコミタンス(以降A.a菌)を含めて、歯周病の発病に関連の深い菌種とされています。

Pg菌(ポルフィロモナス・ジンジバリス)
偏性嫌気性のグラム陰性桿菌で、強い付着力をもちます。
他の歯周病原生グラム陰性菌とくっついてバイオフィルムを形成します。
また、ジンジパインと呼ばれるたんぱく質分解酵素を産生するだけでなく、細菌の内部の無い毒素であるリポ多糖体を持っています。
アルツハイマー病の一因とされるアミロイドβとの関連も報告されています。
Pg菌は鉄が好きなんですって。
鉄と言えば、「血」です。歯茎からの出血部位にはPg菌が集まってきます。5㎜以上の歯周ポケットにはPg菌が多くいます。
歯周ポケットチェックで5㎜以上の方は、Pg菌がいると思いますよ。

Td菌(トレポネーマ・デンティコラ)
嫌気性のグラム陰性菌で、らせん状の形をしていて錐揉み運動をします。この菌は、歯肉の細胞間の隙間から組織内に入り込み、さらに血管の中に侵入します。また、タンパク質の分解酵素と免疫抑制因子を産生します。

Tf(タネレラ・フォーサイセンシス)
嫌気性のグラム陰性菌で、紡錘状の形態をしています。この菌もタンパク質の分解酵素を産生するだけでなく、P.g菌と同様に細胞の外膜に内毒素を持っていて、酵素も産生します。

大腸がんの細胞で繁殖している フソバクテリウム菌

嫌気性のグラム陰性菌、棒状の桿菌で、とがった形をしています。
Tf菌の近くにフソバクテリウムが周囲にいると発育が促進される性質を持っています。
Pg菌と同様、内毒素によって歯周組織に悪影響をもたらします。
このフソバクテリウム菌ですが、一般的に口の中にいる細菌。
通常腸にはいない細菌なのですが、大腸がんの細胞で繁殖していることが発見されています。
強烈な胃酸を通過し、腸にまで移動して腸内で付着。ガンに至る一連の変化を引き起こしているそうです。

お口の中の細菌叢を変えるために!

当院では、細菌に注目した歯周病治療を行っています。
歯周病は感染病です。急性症状を起こすこともありますが、慢性炎症で進行する事から
患者さん自身自覚されていない事が多いです。
ですが、厚生労働省からも日本人の8割が歯周病だと発表されています。

歯周病が重症化するまえに、定期的な歯科医院でのチェック、ケアをお勧めします。
また、少しでも早いタイミングで歯周病の原因である細菌をチェックし、お口の中の環境を整えていく事はとても有効的です。
当院では、『歯科ドック』でお口の中の細菌や口臭をチェックし、治療のご提案や予防のご提案を致しております。