一宮の歯科医院が解説する大切な歯を失う2大原因とは?

※8020推進財団調べ

歯を失う2大原因と言えば、おおよそイメージが付くと思いますが歯周病」と「むし歯」です。

では、その次に歯を失う原因をご存知ですか?

歯周病、虫歯に続く原因。それは、「破折(はせつ)」です。

虫歯と歯周病は細菌による感染症が原因ですが、破折は不適切な力が原因がほとんどです。

私たちの歯は普段の食事や会話などで上下の歯がかみ合っているのですが、この時歯をぐっと噛んだ時にかかる力がどれぐらいあるかご存知ですか?

なんと、1本の歯にかかる力は体重と同じぐらいとされているのです。

更に、夜寝ている間に無意識に行っている食いしばりや歯ぎしりなどは、起きている時の力の2倍かかると言われています。

歯にかかる力について普段考える事もないと思いますが、私たちの歯には思いのほか大きな負荷がかかっているのです。

こうした大きな負荷により、歯の表面にひびが入っている人も少なくありません。

このひびが大きくなり亀裂が深く入ると歯や根は破折してしまいます。最悪抜歯となってしまいます。

こちらの画像は、当院の患者さんで被せ物が取れて来院されたのですが、被せの下の歯(根の部分)に亀裂がはいっていて、残す事ができず 抜歯となった症例です。

歯ぎしりや食いしばり以外にも、歯並びが悪く咬んでいない部分が多かったり歯を失っている本数が多いと、残っている歯に対する負荷が大きくなります。

その他にも歯の神経が生きている場合は、神経が栄養分を運んでいるため歯は丈夫なのですが、虫歯などの治療で歯の神経を取ってしまうと、その歯には栄養分が運ばれず、枯れ木のようになり歯は段々変色し折れたり、割れやすくなります。

 TCHに注目しています。

TCHとは、”Tooth Contacting Habit”(歯列接触癖)の略です。

TCH(歯列接触癖)は『無意識に』『持続的に』上下の歯を接触させる癖のことです

本来、何もしていないとき私たちの歯は生理的安静位と言って、上下の歯を接触していません。

くちびるを上下閉じていても上下の歯は触れていないのです。あなたはいかがですか?

考え事をしている時や何かに集中している時など上下の歯はどうなっていますか?

考えたこともないと思いますが、意外と上下の歯が接触してる人が多くいると思われます。

口腔内の状態を
常に良い状態にしておくために

上下の歯は会話や食事をする際の接触する時間を含めても、一日約20分程度だと言われています。

ここでいう「接触」とは、食いしばりや歯ぎしり、噛みしめなど実際にグッと強い力で接触している場合以外にも、なにげなく上下の歯が接触する程度のものも含めています。

実は、わずかな力でも接触時間が長時間、日々の蓄積によって、歯の噛み合わせ部分がすり減ってきますし、筋肉は疲労してきます。

また、顎関節も圧迫され、顎関節にも痛みが出る事もあります。

このようにTCHがあると、虫歯でない歯でも知覚過敏、破折、修復物の破損などが起きる可能性が考えられています

TCHがある人がこうした悪い症状が出るとは限りませんが、悪い習慣に気づき日頃から気にかけて頂くことは大切だと思います。

当院では、噛みしめ癖がある方に口腔周囲筋を近赤外線を用いたマッサージを行っています。ご興味のある方はお問い合わせください。

この記事を書いた人

医療法人育徳会のキャラクターの「いくみん」です。磯村医院や磯村歯科医院など色んなところに登場します。みなさんに分かりやすい情報を伝えるためにも、情報発信をしていきます。