この度は、医療法人育德会の磯村医院と磯村歯科医院は、東京大学の酒谷先生が開発したAICOG(アイコグ)「認知機能リスク判定サービスモニター指定医院」となりました。
まず「AICOG」がどんなものなのか?を分かっていただくために、「検査」は無料で受けることができます。
診療費と採血費は「別途」かかりますので、予めご理解ください。
本ページでは「AICOG」の詳細について、解説をします。
東大の認知症予防研究と「AICOG」について
AICOGは、酒谷薫により開発された、生活習慣病やフレイルなどの全身性代謝障害より認知障害リスクを推定するアルゴリズムで、人工知能(AI)の深層学習を応用して、健診データを解析、認知機能リスクを推定します。
AICOGはアミロイドβなどアルツハイマー型認知症に特徴的なバイオマーカー測定を必要とせず、一般の健康診断のデータのみでリスク推定が可能、定期健診以外の特別な検査は必要ありません。
そのため、過去の健診データの解析や大規模スクリーニング検査を実施することが可能です。
さらに、健診の血液データなどから認知症のリスクとなっている病態を個人ごとに推定し、パーソナライズされた食事療法や運動療法を指導できるメリットもあります。(Front Neurol 2020, 2022;特許第6702836号,特許第6845716号)。
超高齢社会において健康寿命の延伸は、医療費の抑制、社会・地域の活性化につながる取り組むべき重要な課題です。厚生労働省がまとめた推計によると、認知症の高齢者は2025年には471万6000人、2040年には584万2000人にのぼると推計されています(※2)
※2 厚生労働省発表 「認知症および軽度認知障害(MCI)の高齢者数と有病率の将来推計」(認知症及び軽度認知障害の有病率調査並びに将来推計に関する研究」令和5年度老人保健事業推進費等補助金九州大学二宮利治教授)
https://www.mhlw.go.jp/content/001279920.pdf
アルツハイマー型認知症などの変性性認知症を完全に治す治療法はまだありません。
だからこそ、予防・早期発見が重要となります。
東京大学高齢社会総合研究機構及び大学院新領域創成科学研究科では、AIを用いて一般の健診データよりフレイル・認知症の早期発見と予防法の研究開発を行われていたようです。
AICOG(アイコグ)の最大の特長とは
AICOGの最大の特長は、認知症のリスク判定にあたり特別な検査を必要とせず、一般の健康診断のデータのみでリスク推定が可能という点です。
また、定期健診以外の特別な検査は必要なく、過去の健診データの解析や大規模スクリーニング検査を実施することが可能です。
どんな人が受けた方が良いの?
こんな人がオススメです!
・食事をしたことは覚えているが、何を食べたか思い出せない
・新しいことを覚えることが苦手になってきた
・人の名前がすぐに出てこないが、ヒントがあれば思い出せる
・知っているはずの人の名前を聞いても思い出せない
・最近、忘れっぽくなってきた気がする など
最近、以前と比べると「もの忘れ」をしてきたな。。。と感じる方も、受けてみることをオススメします。
認知症の人口について
今でも「少子高齢化」と言われていますが、これから益々、高齢者の人口が増えていくと共に、認知症患者数が増えると厚生労働省もデータで出されております。
「自分はまだ認知症じゃない」という方もいらっしゃるかもしれません。
しかしながら、もの忘れが以前よりも早くなってきたかもしれない、という方は、もしかしたらその症状自体が認知症の初期症状かもしれません。
デジタルヘルスケア分野の課題
今まで、こういった検査をする場合は、判定に必要なデータ取得のため特別な検査やウエアラブルの使用が必要でした。
そして、検査やデータ測定に費用や手間がかかることから、AIの精度向上に必要な深層学習データの絶対量が不足しがちとなり、また一般の人々への普及のハードルとなっていました。
一方、AICOGは自治体・企業で幅広く実施される健診データのみで判定が可能なため、それら課題をクリアすることができました。
「健診データ」という基本的に誰もが簡単に取得できるデータをベースにリスク判定ができるため幅広い分野に応用ができ、予防医療分野以外にも、創薬や金融、健康経営などの分野でも事業展開が期待できる革新的なテクノロジーです。
AICOGの過去実績
様々な場所で実施されている事例があります。
・2020年~ 明治安田生命 認知症保険 明治安田生命の認知症保険に採用。以来、累計13,835例に対して活用(2023年8月時点の実績)
・2023年8月~ 羽曳野市との連携事業。曳野市の過去11年分の特定健診・市民健診データを解析して、認知症の予防に関する取り組みを行う。
・2024年10月 山梨県においてAICOGの実証事業を開始。
AI予防医学研究所 構成メンバー
東京大学の酒谷先生と一緒に撮ってもらえました
AICOG開発者
代表取締役CEO 酒谷薫 (さかたに・かおる)
医学博士、工学博士。東京大学高齢社会総合研究機構特任研究員(東京大学大学院新領域創成科学研究科前特任教授)、医療法人社団醫光会理事長。(一社)脳とこころの健康科学研究所理事長。
米ニューヨーク大学医学部脳神経外科研究所(助教授)、米イェール大学医学部神経内科(客員助教授)にて神経外傷の生理学的研究に従事。2003年、日本大学医学部脳神経外科教授、12年、同大学工学部教授、19年、東京大学大学院新領域創成科学研究科特任教授を経て現職。ストレス性脳障害を対象とした「脳の健康外来」(日大板橋病院)を立ち上げるなど脳神経医学の第一人者。『臨床が変わる! 医療AIシンプル・レクチャー・ブック』(新興医学出版社)など著書多数。
受けたい場合はどうやって申し込めばいいの?
当院、医療法人育德会磯村医院や磯村歯科医院の受付スタッフに「アイコグの検査を受けてみたい」とお知らせください。