ブレインフォグかも。集中力が落ちたり頭がぼんやりする感じがある原因や改善方法を解説

礼子先生

「ブレインフォグ」という言葉を聞いたことがあるでしょうか?

ブレインは「脳」、フォグとは「霧」という意味になります。つまり、脳内がストレスや疲労により「頭がぼんやりする感じ」や「集中力が落ちる」などの症状のことを指します。この症状を抱える人が増えています。

ブレインフォグは基本的には一過性のものであり、通常は適切な対応を行うことで改善が見込めますが、場合によっては長引くこともあるため、注意が必要です。

具体的には、頭がぼんやりして何をしているのかが曖昧になったり、日常の簡単な作業でさえも困難に感じたりすることがあります。

この状態があると、生活の質が下がってしまい、仕事や学業、日常生活に大きな影響を与えるため、放置せずに早めに対処することが重要です。

もし、ブレインフォグについて詳しく知りたい方は、桐生大学准教授の医学博士 川上智史先生の書籍をご覧になられるといいですよ。

目次

ブレインフォグの主な症状

礼子先生

ブレインフォグの症状は、以下のようなものがあります。

集中力の低下
仕事や勉強に集中できない。例えば、本を読んでいても内容が頭に入らず、何度も読み返すことが多くなることがあります。

②記憶力の低下
物忘れが増えたり、日常のことが思い出せない。例えば、会話の内容をすぐに忘れてしまったり、予定を思い出せなかったりします。

疲労感
しっかり寝ても、疲れが抜けない。慢性的な疲労感が続き、朝起きた時にも体が重く感じることがあります。

思考の混乱
考えがまとまらず、何をしていいかわからない感じがする。例えば、仕事の優先順位をつけられなかったり、普段なら簡単にできるタスクが難しく感じられることがあります。

これらの症状が続くと、日常生活にも支障をきたし、ストレスが増してしまうことがあります。

ブレインフォグは一見軽い問題に思えるかもしれませんが、放置すると深刻な影響を及ぼす可能性があります。

そのため、早めに対処し、必要に応じて専門家の助けを求めることが推奨されます。

ブレインフォグの主な原因

礼子先生

川上氏の研究によると、ブレインフォグの原因には以下のようなものが考えられます。

①ストレスと過労
過剰なストレスや長時間労働は、脳の働きを鈍らせる原因になります。特に、仕事の締め切りに追われているときや、プレッシャーを感じているときにブレインフォグが悪化することがあります。

睡眠不足
質の良い睡眠がとれないと、脳が十分に回復せず、思考がぼんやりします。睡眠の質が悪いと、たとえ長時間眠っても疲労が取れないことが多いです。

➂食生活の乱れ
栄養バランスの悪い食生活は、脳の働きを妨げることがあります。例えば、糖分の過剰摂取やジャンクフードの多い食事は、脳に悪影響を与える可能性があります。

慢性的な炎症
身体の中で慢性的な炎症が起こると、脳の働きに影響を及ぼします。これは、腸内環境の悪化や不適切な食生活から引き起こされることが多いです。

これらの原因は、個別にあるいは複合的に作用してブレインフォグを引き起こすことがあります。特に、睡眠不足やストレスが重なると、より強いブレインフォグの症状が現れることがあります。

以前、「睡眠時無呼吸症候群(SAS)」に関する記事を書いていますが、「いびき」というと軽く聞こえてしまうかもしれません。

しかし、「睡眠時無呼吸症候群」を軽く考えて、放置しておくと大変なことになりますので、少しでも「もしかして睡眠時無呼吸症候群なのかな?」と思っている方は、一度こちらの記事をご覧ください。

ブレインフォグの改善は、日頃からの生活習慣が大事

礼子先生

ブレインフォグは放置すると、生活の質を下げてしまいますので、基本的な4つのことをぜひ意識して生活をしてください。

十分な睡眠をとる
毎日7〜8時間の質の良い睡眠を心がけましょう。寝る前にはスマートフォンやテレビの画面を避け、リラックスした状態で眠りにつくことが重要です。寝室の環境を整え、快適な寝具を使うことも効果的です。

リラックスする時間を持つ
趣味の時間を楽しむ、深呼吸や瞑想を取り入れるなど、心をリラックスさせる時間を作ることが大切です。特に、毎日のルーティンに短時間の瞑想を取り入れることで、ストレス軽減に大きな効果があります。また、音楽を聴いたり、自然の中を散歩することもリラックス効果が期待できます。

バランスのとれた食事をとる
新鮮な野菜や果物、良質なタンパク質を取り入れることで、脳に必要な栄養を供給します。オメガ3脂肪酸を多く含む魚や、ビタミンB群を含む食品も脳に良い影響を与えるため、積極的に摂取することが推奨されます。水分補給も忘れずに行い、脱水状態を避けることが重要です。

④運動をする
軽い運動でも脳への血流が増え、ブレインフォグの改善に効果があります。特にウォーキングやヨガなどの有酸素運動は、ストレス解消と血流促進の両方に効果的です。週に数回、無理のない範囲で運動を続けることがブレインフォグの改善につながります。

本記事のまとめ

ブレインフォグは多くの人が経験することのある状態で、特に現代社会においては無視できない問題です。

しかし、生活習慣を見直すことで、ブレインフォグを軽減し、クリアな思考を取り戻すことができます。

まずは、自分の生活を振り返り、改善できる部分から取り組んでみてはいかがでしょうか?

ブレインフォグを改善するには、自分の体と心のサインに耳を傾けることが大切です。

今回のような症状があるようでしたら、まずは当院併設の「磯村医院」までお気軽にご相談ください。

この記事を書いた人

1986年 東北歯科大学卒業。1986年 滋賀医科大学 口腔外科 勤務。1987年 磯村歯科医院 勤務。1992年 先代より磯村歯科医院の院長職を引き継ぐ

日本糖尿病協会歯科医師登録医、一宮市市民病院地域連携登録医、口腔管理医療連携医

目次